【研修報告】 哲学者 内山節さんの講演会を終えて

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哲学者 内山節さんの講演会を終えて

大石田町の地域おこし集団の「矢留平寿留平(やるべいするべい)」が中心となって講演の企画を立ててくれました。最近は町内の若い人たちが頑張っていて、いろいろな地域おこしへの取り組みをしています。その中でも「矢留平寿留平」さんは、一番の老舗といってよいでしょうか。雛祭り、野焼きによる土器創りなど様々なことにチャレンジしてきました。構成年齢層も団塊世代が中心です。代表の佐々木英治さんが以前から内山先生のファンで交流もあったことから町民大学自主企画講座として今回の講演会が決まりました。
大石田町内外から33名の方々のご参加をいただき、1時間30分のお話に耳を傾けました。お話の内容は、以下のレジュメのとおりです。

「山里の暮らしをデザインする」2016/10/6・大石田

1.はじめに
―― 都市、農山村を問わず、さまざまなデザインが求められる時代のなかで
―― 暮らしのデザイン、労働デザイン、地域デザイン、社会デザイン、・・・

2.私の村、群馬県上野村では
―― 村を持続させる労働体系をつくる
―― 森とともに暮らす村・・・森林整備、製材、木工、木質系ペレット、発電、
キノコ生産、観光資源としての森
・・・非市場経済的労働体系と経済的労働体系
―― 若者が暮らしたくなる村、移住したい村、高齢者の暮らしやすい村
―― 都市の人たちが協力したくなる村

3.それぞれの「生きる世界」を再建する時代
―― 「生きる世界」の諸要素=暮らし、労働、経済、地域、社会、文化、・・・が一体性を持っていた時代から、それぞれの要素がバラバラになった時代へ=近代社会
―― 再び一体性を取り戻す時代へ=共同体の時代=ローカリズムの時代
―― 各地で始まっているさまざまな動き

4.大きいことが有利な時代の終焉のなかで
―― 近代の仕組みが壁に突き当たっている
―― 自分たちのデザインを活かせる小ささ

5.まとめに代えて
―― すべてをデザインしなおす時代

内山先生のお話を聞いて、大石田町社会福祉協議会の仕事をどのようにデザインするか、今も考え続けています。私たちは仕事を分業してゆく過程のなかで、人や地域、暮らしについてあまりにも細分化しすぎたのではないかと思いました。
大石田という地域で暮らすことは、その歴史に育まれた集落があり、そこでの人の在り方も自ずと異なり、一律な「制度」だけでは本当の「支援」にはつながらないことを感じています。
福祉をデザインする。地域をデザインする。まずそのためには自分自身の在り方をどのようにデザインするかが問われているのだと思いました。